秋田高専 岡本正人氏らによる揚力、抗力などの風洞実験結果がある。実験結果
アスペクト比の異なる三角翼、楕円翼、矩形翼について、揚力、抗力、回転モーメントの測定を行っている。
結果から得られた知見は以下の通りである。
1.仰角が無ければ、揚力、抗力、モーメントともに発生しない。
2.仰角があれば、揚力が発生する。(平板翼には、仰角があっても揚力が発生しないというのは間違いです。) 仰角にほほ比例して、揚力は大きくなる。失速角に達すると揚力は減少する。翼形、アスペクト比にもよるが20から30度の仰角で失速が始まる。
3. 抗力も仰角の増加に伴い、増加する。アスペクト比が失速角よりも小さい場合、徐々に増加するので仰角のべき乗に比例して増加する。
3.その結果、揚抗比が最大となる仰角が各翼形とも存在する。各翼とも、アスペクト比が大きい程、最大揚抗比は大きくなるので、アスペクト比を大きくすれば、より遠くまで滑降する。平板な三角翼の場合、アスペクト比2、仰角6.4度で、最大揚抗比が発生し、その大きさは5.4となっている。キャンパーがなくても2mの高さから11m程度、滑空飛行させることが可能といえる。初速を与えることでさらに滑空距離は伸びるでしょう。
4.仰角を与えることで、モーメントが発生する。平板翼の場合、左方向に初速を与えて投げた場合、時計回りに機体を回転させる方向に働く。モーメント係数は、仰角の大きさにほぼ比例して増加する。
図1 アスペクト比と翼形
図.2 三角翼による実験結果
表、翼形別の揚力、抗力、最大揚抗比
平板翼の揚力と抗力
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