自動車と調速機、ガバナー

ガバナーとは、調速機。ディーゼルエンジンで、燃料の噴射量を負荷などに応じて自動的に調整する機構。
エンジンの調子を最適に保つと共に、燃料を節約する働きがある。

この「調速機」がやっている仕事は「自動制御」です。

ワットの遠心調速機は、遠心力を利用して、回転速度の目標値からのずれを検出し、ずれを少なくなる方向へ調節するという方法です。このような自動制御は「フィードバック制御」といいます。

ガバナは、エンジン負荷の微細な変動によりエンジン回転が大きく変化するのを防止する機構です。
ディーゼルエンジンの噴射ポンプは圧送噴射なので、少しでも回転速度が高くなると勝手に噴射量が増加します。ディーゼルエンジンは燃料の量で出力が変化するので、噴射量の増加により回転が上昇します、すると回転上昇によりまた噴射量が増加します、さらにまた回転が・・・逆もしかりで、微細な負荷変動によりエンジン回転が大きく上昇または下降してしまいます。
そこでアクセルと噴射量コントロールロッドの間に「ガバナ」を設けて、アクセルが一定でも回転上昇すれば減量、回転が下降すれば増量という作用を自動で行い回転を一定に保ちます。
ちなみに「タイマ」は回転上昇による噴射圧力の到達遅れと着火遅れ分を進角し噴射ポンプの作動タイミングを早めるモノです。

構造は、回転軸となるシャフトにウエイトを付け、そのウエイトにスプリングを付け、遠心力が掛かった時に、外に開く構造です。
役割としては、ガソリンエンジンの場合はディストリビューターの内部にあり、高速回転時に、点火タイミングを進角させます。
エンジンの回転速度が上がっても、プラグが発生させた火炎伝播速度は変わりませんので、回転速度に応じて、火花の発生タイミングを早くしてやるのです。
ですがこちらは、ガソリンエンジンの電子制御が進み、最近の採用例は少なくなっています。
ディストリビューターすらない車が多いです。

ディーゼルエンジンの場合は、噴射ポンプに内蔵されています。
これもガソリンエンジンのガバナと同様の構造で、燃料の噴射タイミングを進角させるものです。

ガバナーの方は、たいていはディストリビューターの中か、エンジンブロックの一部で、ガバナーウェイトというものがくるくる、エンジン回転と一緒に回っていて、高回転になると、スクーターの遠心クラッチのようにばねに支えながら遠心力で広がっていき、根元のカムで点火時期を早める(進角)ようになっています。バキュームはエンジンの負圧を利用して進角します。これは、エンジンは低速時に比べて高速時は、若干点火時期を早めてやらないと点火が追いつかなくなってきて、出力が上がらないのを補うためにあるものです。

基本的な役割は、ガソリン、ディーゼル共に、高回転時に、爆発のタイミングを進角させるのですが、ガソリンエンジンの場合はプラグの火が、ディーゼルエンジンの場合は燃料の噴射タイミングが、爆発のタイミングを決めますので、それぞれの制御を行うのです。

IMG_2393.JPG
ガバナー進角機構の画像
ディストリビューター(英: Distributor)は、火花点火内燃機関の点火装置を構成する部品のひとつで、点火電流を各気筒の点火プラグに分配する装置である。デスビと略して呼ばれる場合もある。

デスビシャフトに取り付けられているのでデスビシャフトと一緒に回転する事でガバナーウエイトに遠心力が作用して支点を中心にして拡がろうとします。
ガバナーウエイトを引いているバネの力を遠心力が上回るとピンが外側に移動します(画像はドライバーでガバナーウエイトを動かした状態です)ピンの移動(ガバナーウエイトの動き)は遠心力の大きさ、つまりエンジン回転数の上昇によって大きくなります。

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