ロジスティック回帰分析

ロジスティック式とは

ロジスティック式は、1838年にベルハルストが考案した。彼は、人口増加を説明するモデルとして、この式を考案した(彼が兵站学(ロジスティクス)教官であったためロジスティックと命名したといわれる)。

  • 詳細は、Wikipedia参照のこと
  • 1798年イギリスの経済学者マルサスは「人口論」のなかで人口の増加率は総人口Nに比例するというモデル(dN/dt=k0N:すなわち,人口は指数関数的に増加するN=N0exp(k0t))としました。マルサス・モデルでははじめはその動向が一致するのですが,いずれ人口が無限大に発散してしまい不都合です。
  • 1837年,オランダの数理生物学者フェルフルストは,人口の増加率は人口に比例しかつ人口の上限Bが定まっており,各時点での人口が最大人口に飽和するまでの余裕(B-N)にも比例するという修正モデルを提案。
    dN/dt=kN(B-N)=kBN-kN^2
    この解は変数分離型なので簡単に解けます。
     N=B/(1+aexp(ct)) (B>0,a>0,c<0)
    で表わされます。
    • このように、時系列の成長モデルであったロジスティックモデルは、その解析のしやすさなどから、心理学や薬学、そして需要予測などおおくの分野で使われるようになりました。

変数分離によるロジスティック式の求め方

例題:下記の式を解け。

dy/dt=y(1-y)
  • yが0でも1でもない時、の両辺をy(1 − y) で割って,t で積分すると
    ∫(1/[y(1-y)])dy=∫1dt
    ∫(1/y)dy-∫(1/(y-1))dy=t + C0
    log |y| − log |y − 1|=t + C0
    log |y/(y-1)|=t + C0
    y/(y-1)=cEXP(t)
    よって、
    y=c/(c-EXP(-t)):cは任意定数
    y=1も上式を満たすので、解のひとつ。

回帰式:ロジスティック回帰モデル

ある事象の発生率をpとすると、オッズは p/(1-p)である。 その対数をとった log (p/ (1-p)) は対数オッズと呼ばれる。

ロジスティックモデルは、対数オッズを説明変数の線形式で説明するモデルである。

log(p/(1-p)) = B0+B1X1+B2X2+....+BmXm
B0は定数。BPはXmの回帰係数
  • 標準誤差: 偏回帰係数の推定誤差。
  • 95%信頼限界:偏回帰係数の95%信頼区間の下限値と上限値。 信頼区間内に0を含む場合、次のカイ二乗検定で出力されるP値は0.05より大きい。

尤度比検定

尤度比検定は、帰無仮説「すべての回帰係数は0である」を検定します。定数項のみ含むモデルと定数項と説明変数を含むモデルの-2対数尤度の差が検定統計量(尤度比)となります。帰無仮説が成り立つ条件のもとでは、尤度比は自由度2(=説明変数の個数)のカイ二乗分布に従います。

カイ二乗検定

カイ二乗検定を用いて、帰無仮説「帰係数は0である」を検定します。尤度比検定はすべての偏回帰係数の有意性を包括的に検定するのに対し、ここでは各回帰係数の有意性を個別に検定します

オッズ比の推定

各変数のオッズ比とその95%信頼区間が出力されます。オッズ比はexp(偏回帰係数)で求められます。先ほどのカイ二乗検定のP値が0.05より大きい場合、オッズ比は95%信頼区間内に1を含みます。


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Last-modified: 2010-09-13 (月) 12:04:00 (2896d)